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里山で楽しむ!まち側住民『Burupon(ブルポン)』の耕作放棄地解消に向けた活動への挑戦から生まれた人づくり

~まち側住民による山村地域住民との協働での地域活性化の取組み~

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里山とまちの人が助け合い、豊かに暮らせる世界を目指し、まち側住民が主体となり里山とまちを繋ぎ活性化に挑戦する団体として結成されたBurupon(ブルポン)。まち側の自動車製造業社員を中心とした有志11名のコアメンバーが足助地区の新盛自治区を拠点に、耕作放棄地を再生させて、まち側住民向け農・里山体験の企画・運営などに取り組んでいます。山村地域の活性化を目的とした社会貢献としての活動について、立ち上げに至ったきっかけ、やってみてどうだったか、今後の展望などについて聞きました。

【立ち上げのきっかけ】

(右)辻さん(左)吉田さん 新盛自治会の地域活動にて

メンバーの辻竜也(つじたつや)さんが、勤める会社主催の新盛自治区での農業プロジェクトに参加した時のこと、地域の人たちとの交流の中で、少子高齢化による後継者・担い手不足と耕作放棄地増加の話を聞いて、山村地域の現状を目の当たりにした一方、地域の人たちのウェルカムな雰囲気、人の温かさ、お客さん扱いしない垣根のない交流の心地良さを体感したことが価値観を一変させました。

そこで、「自分たちまち側の人間が山村地域で何かできないか」と考え、吉田禎(よしだただし)さんと共に山村地域にまち側住民が参加できる農園を開設する構想としてBuruponを立ち上げました。

【Buruponの活動内容は】

Buruponの活動は、2022年度に耕作放棄地となっていた約2,600㎡の田んぼを自分たちで復旧させ、2023年度に復旧した耕作地でお米づくりを開始、また、地域からマコモ畑を受け継いでマコモダケの栽培も始めました。

2024年度からいよいよ『Burupon FARM』を試行開園し、まち側住民の参加者を募集し、お米づくり体験を開始。

その他にも、里山くらし体験館すげの里で開催した竹伐りから行う流しそうめんキットづくりや門松づくり、また、ものづくり創造拠点SENTANにて小学生対象に豊田市産ヒノキ材を使ったオリジナル箸づくりの企画・運営など、一般のまち側住民に山村の良さを感じてもらう事業を拡大しています。

耕作放棄地の復旧活動もメンバーがひとつひとつ手作業で実施

【地域のみなさんの反応は】

週末ごとにまち側から通ってお米づくりを楽しむメンバー

活動当初は、農業スキルも機械も何もない状況でしたが、地域住民の鈴木智(すずきさとし)さんが、機械を貸してくれたり、機械操作や農業スキルについて、作業現場に顔を出して時間を惜しまず丁寧に教えてくれたりと、様々な形での地域住民の支えがあったことでここまで来ることができました。

また、地域住民の反応として、松井幸雄(まついゆきお)さんは「昨年より今年、今年より来年と、だんだん玄人となっていく若者の姿は、ここに暮らす我々にとって、とても励みになります。また、Buruponさんの活躍でいろいろなつながりが生まれているのもとてもありがたいです。地域に新しい風が吹き込み、元気を与えており、今となっては地域にとって欠かせない大きな存在になっています。」と仰ってくれています。

【メンバーの反応は】

Buruponの里山とまちの人が助け合い、繋ぐことで山村地域の活性化に挑戦するという活動趣旨に賛同して、メンバーが続々と加入しており、輪が広がっています。
辻さんらメンバーの反応としては、「平日は家と会社の往復と同僚や上司との仕事だけのつながりしかないが、地元の人がまるで自分の家に帰ってきたかのように声をかけてくれ、本当に幸せな気持ちになります。」「週末に体を動かして、汗をかいて、自然と触れ合うことは、とても楽しく、リフレッシュになります。」「子どもと一緒に参加したが、とても良い経験となっており、子どもの成長につながっています。」など、まちでは経験できない体験が、まち側住民にとって、新鮮でそれぞれが新たな何かを持ち帰っているようです。

最近では、集落での地域活動や地域のお祭りにも積極的に参加し、より多くの地域住民と触れ合い、関係性をさらに深めています。

Buruponが企画する農・里山体験はまち側住民には貴重な機会

【これからの展望】

今後について、辻さんは「今後は地域のみなさんとその場その場で役割を変えながらみんなで新盛の魅力を広めていきたい。借りている畑に生育するマコモダケの有効活用をみんなで考えたい。」、吉田さんも「地域とお付き合いしながら、この場所で楽しみながら、活動を続けていきたい。まち側の人たちが気軽に集まり、関われる多くの場を生み出していきたい。」と、より地域との関係性を深めながら、活動を進め、広げていく思いを語ってくれました。


人との触れ合いの感動から山村地域との関係が生まれ、その感動をさらに広げようとする動きとなっており、新盛自治区はまち側住民にとって第二のふるさとのような温かい居場所となっているのと同時に、自己実現や人づくりの場にもなっているようです。

地域活動に参加する辻さん、吉田さんと温かく迎え入れる新盛自治会1番組のみなさん
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