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「おばら言いたい会」開催 これからの小原を、みんなで考える

2016年07月27日

小原地区が動き出した



 小原地区の人口は平成28年7月1日現在、3814人。合併当時の4345人と比べると531人減少している。
 買い物や通勤にかかる時間はおおよそ30分。豊かな自然に囲まれて不便なく暮らせる住みよい環境がある。不都合がないが故に、危機感がないと言われてきた。その小原地区で、今年6月から交流館講座として「おばら言いたい会」が始まった。
 「小原を学び、考えよう」と副題のついたこの言いたい会は、全4回を予定し、3回目までは前半に地域づくりに関わる講師を招いた講演、後半では参加者同士が小原について「言いたい」ことをざっくばらんに言い合う構成になっている。第1回目の6月18日(土)には、30代から70代の58名が参加した。講師には当おいでん・さんそんセンターの鈴木辰吉センター長が、移住者受入れについての講演を行った。参加者の方からは「人口減少の歯止めの方向性が見えてきた」「小原の現状が良くわかった」などの感想がアンケート結果にあった。
 第2回目の7月16日(土)には、6年前に旭地区にIターンした戸田友介氏が講師を務め、移住することになったきっかけ、農山村での暮らしの中で大切にしている価値観、地域を元気にしているプロジェクトなどについての話があった。後半は、参加者が年代別に輪になり、話し合いは時間が足りないほど白熱していた。
 戸田氏の講演の後、おばら言いたい会の協力者である「ようこそおばら委員会」の水野浩克さん、井出俊子さん、鈴木孝典さん、定住促進委員会会長と自治区長会会長を務める加知満さんの4人に、「言いたい会」をきっかけに何が変わり始めているのか、お話を伺った。



 -小原言いたい会をやることになった経緯を教えてください。


 孝典 小原交流館の館長から、小原在住の若い人を集めて話をする会を交流館講座としてやってはどうかという相談がありました。

 水野 僕らは「ようこそ おばら委員会」で「おばらのじかん」という情報誌を発行してU・Iターンを促進しようとしていますので、是非応援させてもらおうということになりました。

 孝典 ただ若い人だけに焦点を合わせると、人数が集まらないかもしれないし、小原で何か動きをおこしていくなら年配の方も理解してくれていたほうが良いということで、幅広い年代の方に集まってもらうことになりました。言いたいことを皆で言い合えるようにということで「小原言いた い会」と名前を付けました。


 -第1回目の小原言いたい会を終え、住民に変化が感じられていますか?


『とにかく3世帯』と火がついてきました

加知 第1回目の時に辰吉センター長からはっきりと示していただいた、小学校区ごとに1年で3世帯増やしていけば、人口がほぼ横ばいになっていくという指標。今この話題で持ちきりになっている。私の住んでいる地区だけでも今年度もうすでに3世帯増える見込みがあるので、まったく無理な目標ではない。「とにかく3世帯、これで行こうよ」と火がついてきた状況です。

井出 今回も前回も、若い世代だけじゃなくて、60歳以上の方がたくさん参加されているのに感激しました。小原の中の色んな地区の方とお話できる機会になっているのが良いと感じます。後半のグループに分かれての話し合いは30分では時間が全然足りていないように見受けられます。言いたいことが全部言えずにストレスに感じているんじゃないかな(笑)

水野 第4回目では、1〜3回目に学んだことから小原でどうアクションを起こしていくかのまとめの会が予定されているのでそこでの話し合いが楽しみですね。


 -小原言いたい会を皮切りに、小原がどのように変わっていくことを期待しますか。


『守り続けること、変えていくこと』を意識 して移住を受け入れることが大事

孝典 僕が若い頃、小原出身の独身男女が参加する「小原ヤングクラブ」がありました。お祭りなどのイベントで若者が活躍する場として、すごく楽しかったです。この活動が復活すると、地元の若者同士のつながりが強くなると思います。就学・就職を機に小原の外に出ても戻ってくる人が増えるんじゃないかな。

水野 小原は、通勤通学にも不便がないので農的暮らしだけじゃなくて会社勤めの方など幅広い方が住める土地柄です。移住者を受け入れていく気運が高まってきた時に、大切にしていかなければいけないのは、『小原には守り続けてきた伝統、ルールがありますよ』ということはっきり示していくことだと思います。ただ人が増えればいいのではなく、「守り続けること、変えていくこと」を意識した地域づくりが必要だと感じます。

井出 小原全体で一丸になってやっていくという気持ちに皆がなっていけたらいいなと思います。「みんなで頑張ろまい」という感覚になると地域づくりに勢いが出てくる気がします。

加知 小原言いたい会は、「自分がなんで小原に住み続けているのか」を再認識する場だと思います。今日来ていた人たちで小原の外に出ていきたいと思っている人はおそらくいない。人とのつながりがあって、地域に必要とされていることを感じているから住み続けているんだと思う。それを再認識して、小原を次の代、その次の代につなげていこうという意識を皆が持っていけば、小原の将来は悲観しなくていいと思います。


「みんなで頑張ろまい」という感覚で


若者が活躍し、つながれる場を復活させたい


 今回お話を伺った4名は、年齢も性別も違うが、取材させていただいている間、始終和気あいあいとして、笑いが絶えない雰囲気で風通しの良い関係に見受けられた。
 第3回目の言いたい会では、旭地区で空き家の発掘に取り組む安藤征夫さんが講師として予定されている。移住者を地域に受け入れるための具体的な手法を学ぶことができるため、定住促進委員の加知さんはとても楽しみにしていると話していた。 今回取材させていただいた4名の方たちのように言いたいことを言い合える関係が、小原言いたい会をきっかけにどんどん広がっていくのではないかと感じた。(取材・文/木浦幸加)

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