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裏山の秘密基地で、生きる力を育む~ガキ大将養成講座

2017年07月03日

東海豪雨による被害の原因、経済としての森、社会生活のなかでの森を図解で説明し、実際に木の皮を剥き木の肌に触れ、倒す「森の話」講座


「ワルガキや、クソガキではない、義理と人情のあるいたずらっこのガキ大将でした」と自らを語る旭地区在住の安藤征夫さん(64)。子育て中の親子向けに「ガキ大将養成講座」を主催しています。  今年で2シーズン目を迎えるこの講座、募集開始当日の午前9時半の時点で38家族151名の申込みがあったほどの人気ぶりです。この講座の主な開催地は「さくら村」。安藤さんが、ご自身の裏山を切り開き、ツリーハウス、遊具を皆で手作りしている2000平米の秘密基地です。

さくら村を作ったきっかけを 教えてください。

私が代表をしている「あさひ薪づくり研究会」では、間伐材を薪にして販売する仕組みづくりをしてきました。
 その事業の一環で、裏山を整備し、ツリーハウス作りやツリークライミングができる場を作りました。子どもの頃に森に親しむことで関心を持ってもらい、大人になった時に山の管理の重要さを理解することにつなげるのが目的です。

ガキ大将養成講座をやろうと 思ったのはなぜ?

2014年、子どもが子どもを川に突き落として死なせてしまったというニュースにショックを受けました。子ども自身だけでなく、親や環境にも原因があるんじゃないか。私が子どもの頃は、テーマパークやゲーム機は無かったので自然の中で、自分で遊びを考えて友達を巻き込んで遊ぶしかなかったし、近所の大人が分け隔てなく子どもを見ていました。その環境が、私をガキ大将にしました。さくら村や、山などで自然を体感するガキ大将養成講座を通じ、まっとうな子ども、まっとうな親を作りたいと始めました。巡り巡って、それが「自分ごと」につながるからです。

どうして自分ごとなのですか。

まっとうな子どもが育てば、まっとうな社会ができることににつながる。そうすれば、私がよりよい社会で生きることにつながります。幼い頃に森林の公益的価値を学べば、将来的に都市に住んだとしても、山村地域の存続の必要性をわかってくれることになり、自分ごとに関わってきます。


子ども達に囲まれ、笑顔を見せる安藤さん

今までの講座内容について教 えてください。

森の役割を学んでからの皮むき間伐体験、薪割りをして自分の小遣いを稼いだり、山登り、田植え体験、ツリーハウス作り、他にも会員の意見を取り入れながらやってきました。
 遊びではなく、学習の場としてやっています。小学生でもインパクトドライバーを使ったり、普段はやらせないようなことにもチャレンジしてもらいます。遊び場の点検は万全にしますが、山にいれば、虫に刺されたり、遊具から手を放せばケガをすることもある。自由に活動する中で「自分の命は自分で守る」、「安全安心は自分で守る」を学ぶことが大事です。

子どもたちに、どんな変化が ありますか?

すべての子どもが敬語を使って話ができるようになりました。下級生への声掛けの仕方が分かるようになったり、ツリーハウス作りを経験したことで、「将来、建築士になりたい」と言う女の子がいたり。色んなことに挑戦する力を持っていることに気が付いたり、働くことの楽しみがわかったり、成長しています。その変化に、親の子どもたちを見る目も変わってきています。思ったとおりの展開に「作戦通りだ」と感じていますよ。

今後どうしていきたいとお考えですか?

あと2年のうちに、バイオトイレと井戸と第2基地を作る予定です。それが完成したら私の想いを引き継いでくれる方に、さくら村の権利を譲ろうかと思っています。新しい風を入れなきゃ。いつまでも同じ人が継続しているのは退化と同じ。

会社員として働き、前述のあさひ薪研の代表、集落の定住委員長、田んぼ3反・畑1反の世話、持ち山の整備と間伐。  超がつくほど多忙な日々の中で行うガキ大将養成講座。講座は年間30回開催。各回の後で、安藤さんは、会員向けに報告書兼手紙を作成。約50通を印刷して封をし、翌火曜日までに切手を貼って投函しているそう。合わせて来年度の計画、予算づくり、環境整備など講座にかかわる業務も1年を通じてあります。  「大変だと感じることはありませんか?」との問いに「好きでやっていますから。講座をやるようになって自分が一番得しています。子どもたちを見ていると元気になれるし、笑わなかった子の笑顔を見て嬉しくなる自分を『成長したな』と感じます」と安藤さんは笑顔を見せました。(木浦幸加)

参加者の声 原さんご一家(名古屋市在住)



Q:参加の理由は?

旭地区に引っ越した友人のSNSで、講座の開催を知りました。子どもたちが、都会では経験できな
いことができるんじゃないかと参加を決めました。

Q:子ども達に変化はありますか?

以前は、困った時、できないとすぐに諦めていたのが、講座に通ううちに、少し考えてみたり、親以外に相談したり、自ら考える力がついてきたと感じます。

Q:親としてご自身が変わったと思うことは?

知らず知らずのうちに子どもに口出しすることが多かったのが、見守る余裕ができるようになりました。

子どもたちの声

小さい子と遊んだり、色々やれるし作れるから楽しい!(亜麗ちゃん小1)
作れること、たくさん遊べることが楽しい!(昇亜くん小3)


登山の回。笑顔を見せる安藤さんと子どもたち


インパクトドライバーも恐がらずに使う


ツリーハウス上棟式の様子


ツリークライミングの様子

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