9月13日(水)に行った一般社団法人おいでん・さんそん法人化記念シンポジウム第2部の討論会「持続可能な社会に向かって」の記録を全文掲載します。
コーディネーターは、名古屋大学教授の高野雅夫さん、パネラーは、基調講演講師の内山節さん、Iターン移住者の戸田育代さん、認定NPO共存の森ネットワーク理事長の澁澤寿一さん、太田稔彦豊田市長、一般社団おいでん・さんそんの代表理事の鈴木辰吉です。

討論会『持続可能な社会に向かって』
高野:先ほど、内山先生からとてもいい話をいただきました。
今日はおいでん・さんそんの法人化シンポジウムで、これから豊田市の農山村中心にどんな地域づくりをしていくかというご関心の方が多いと思います。このいまからのパネルディスカッションは、内山さんのお話を自分たちに消化して、暮らしなどに生かすための腹ごなしをする時間にしたいと思います。壇上に上がってもらっている皆さんは、会場の皆さんを代表して、内山さんの話を明日からどう生かしていくかという観点でお話していただきたいと思います。
今日檀上に上がっていらっしゃる皆様は、大変多才で、もちろん市長もいらっしゃいますが色んなかたに登場していただきましたので、自己紹介を兼ねて、それぞれの立場で今どんな活動や暮らしをしていて、その中で特に気が付いていることについてお話いただきたいと思います。
内山さんのお話でも、ヨーロッパのお話を中心として、最近新しい動きがあるんだなと思いました。
僕は日本国内、特に中部地方しか見ていないですけれど、それでもすごく大きな変化が農村のほうにあることを感じているんですけれど、それに先んじてヨーロッパのほうで色んな事が起きてたんだなぁと感じました。
いま日本の農山村で今新しい動きがどんどん出てきているので、今日檀上に上がる皆さんも日々それを感じていらっしゃると思いますので、その辺の紹介を含めてお願いしたいと思います。まずは、鈴木さんにお願いします。
鈴木:市役所の職員を定年退職後、おいでん・さんそんセンターを立ち上げて、今年法人にしました。
住まいは、豊田市が合併する前の旧旭町でございますので、もともと山に暮らし、現在も暮らしています。
そんなことがあってセンターという仕事をやっているのだと思います。
ヨーロッパから山村地域に目を向けていただきたいと思います。豊田市は人口ビジョンで見ますと、2030年まで今後も人口が増え続けていくんですが、実は山村地域だけ切り取ってみますと、そこには5%の人が住んでいます、約2万人。それがこのグラフにございますように、合併後10年間で激減しています。
合併前の減少率は8.6、合併後は14,2%ということで加速しています。OSCができたからそれが止まったかと言うと残念ながらそうではなくて、左端に書いてありますように今もなお減少が続いている現状がございます。
そんな中で、山村への移住者が空き家情報バンクを豊田市が作って、ここでは企画書の提出は必要ないんですが、地域面談があって、やはり審査をうけて入っていただきます。
それがこの7年で157世帯403人という多くの方が移住しています。よそ者と地域がつながることで新しい価値が生まれるという事例がございますので紹介します。
【この続きを読まれる方は、下記pdfをダウンロードください】