全域
2016.12.15

名古屋大学大学院・国際開発研究科現地調査報告会が行われました。

12月14日(水)

名古屋大学大学院・国際開発研究科の皆さんが、10月に豊田市山間部で行った、フィールドワークの研究報告会を行いました。
この研究科の方たちは多くがアジアの留学生で、日本で学んだ後には母国に帰り、それぞれの国を担っていく方だそうです。
彼らの研究テーマは「スモールビジネス」「山村地域の教育」「森林」。
国際開発研究でありながら、山村地域の過疎問題を研究している理由は何か。それは、それらが日本の高度経済成長と共に作られていった課題だからです。これからの「成長」に、持続可能であるという要素は外せないのだなと、改めて思いました。

今まで言語化してこなかったことが、理論的にまとめられており興味深く聞きました。
特にスモールビジネスの特徴は、「オーナーシップをシェアしている」「上下関係がない」「利益を追求せず、ふるさとのために何かしたいと参加している」「規模の拡大ではなく、ワークシェアが大切」「創業者は移住者が多い」と分析されていました。
まさに現在中山間部の各地で起きている持続可能な社会の有り様を指しています。

山間部の子どもたちは高校を卒業し、大半が都市部に出てしまいます。スモールビジネスの特徴にもあるような、地域や人との関係性を育める教育を、山間部から発信していくことが、これから大切なのではと思いました。
教育の研究グループが都市と農山村が「理解し合う」ことが大切だというのもうなずけました。

森林問題の研究グループは、研究課題に取り組んだ理由が興味深いものでした。母国では木材が大量伐採され、山がハゲ山になってしまい問題になっている。しかし日本では伐採されず問題になっていることに、大きな驚きがあったそうです。
森林問題は発表の後にたくさんの質問がありました。学生も宿題を沢山もらったようです。日本の森林問題の深さを感じました。
そして、海外の森林を大量伐採して輸入している国が、今まさにこの日本であるということに、いたたまれない気持ちになりました。

「下る時代」を迎えた日本が、いかに幸せな持続可能な社会を作っていくか。
簡単なことではありませんが、確実にその芽吹きはあります。
こうして、学生の方が研究で入ってもらうことで、改めて考える時間になり、大変ありがたく思いました。       (小黒)