2014.09.12

小馬寺(廃寺)に行ってきました【とよたまちさとミライ塾ー高齢化率一番のまちで見た日本の明るい未来】

10月30日(木)31日(金)に、とよたまちさとミライ塾のプログラムとして予定されている『高齢化率一番のまちで見た日本の明るい未来』
1泊2日の1日目に行く予定になっている、小馬寺(旭・牛地町/駒山)に行ってきました。

小馬寺は、白鳳時代(680頃)に建てられた大変歴史あるお寺で
多いときには700~800人(伝承による)もの修行僧がいたとされます。
また馬を守る寺として「千匹馬」(千頭馬)の絵馬が寄進されたり(現在・浅野資料館保存)
立派な山門の様子から、かなりの数の檀家を抱えていたと想像されます。
しかし、昭和32~33年頃から山里に自動車産業の影響もあり、無住職の寺となりました。
また昭和40年代に矢作ダム建設があり、牛地のほとんどが移住し
寺の荒廃に拍車をかけることとなりました。


旭支所より車で40分。標高855mの駒山の山頂付近にあるため、かなりの山道を登っていきました。
しかし、道路状況は思ったよりも悪くなく、寺の前まで車で行くことができます。

まず、目に入るのはほぼ全壊に近い様子の本堂。
私が、以前見ていた本堂の写真では入り口の形がはっきり残っていましたが
ここ数年の間に急速に形を変えて行ってしまったようです。


隣に建っている庫裏(住職の居住スペースを備えた建物)は、今にも崩れそうな様子。
中に入ってみると、まず目に飛び込んでくるのは破れた屋根から差込む光。


住居の趣を残してはいるものの、散らかって畳は破れてふかふか。
木地師が作ったであろうお椀も散乱しています。


本堂から石段を下りたところにある山門。
本堂よりも大きいのではないか、と思われる程立派な4階建ての山門ですが
こちらも朽ち果てるのは時間の問題。


様々な歴史を経て、現在の姿となった小馬寺。
平家物語の始まりではありませんが『諸行無常の響きあり』。
人がいなくなって、かつての賑わいがなくなることの寂しさに関して
私たちに無言の忠告をしているように感じます。
これは、写真ではなく、現物を目の前にして改めてしみじみと感じることができる気持ちです。

10月30、31日に予定されている【高齢化率一番のまちで見た日本の明るい未来】では
ここ小馬寺をはじめ、旭地区が現在抱えている問題と、それに対する画期的取り組みについて
”肌で感じることのできる”内容が盛り込まれています。

定員は10名と少な目なので、ぜひお早めに申込をお願いします。

申し込み先詳細:http://www.toyota-machinaka.com/machihaku/join

予定されている内容の詳細:https://www.oiden-sanson.com/event/asahi/entry-267.html
(木浦)