旭マルシェ『あさひ照ラス』を継続開催~コロナ禍でもつながり続けるための新しい取組が根付いてきた

6月20日(日)、旭地区の旭観光協会周辺で旭マルシェ『あさひ照ラス』が開催されました。会場は県道11号線を挟んで3箇所。出店者のテントは、2メートルほど離して設置されています。

「新型コロナウイルス対策として、出店者もご来場いただくみなさんにもできるだけ分散してもらうための工夫です」と教えてくれたのは、主催者である旭観光協会の浅野陽介(あさのようすけ)さん。今回で8回目だというこのマルシェが行われるようになった経緯を伺いました。


旭観光協会浅野陽介さん

コロナ禍でも何もやらないわけにはいかない

「昨年は新型コロナウイルスの影響で例年のイベントがほとんどできませんでした。春の『上中のしだれ桃』開催中に、緊急事態宣言が出て規模を縮小しました。その後、夏の『旭やまびこ花火大会』、秋の『じねんじょ・もみじまつり』は中止になってしまいました。」

 旭観光協会主催ではないけれど、地域住民にとっての一大イベント『あさひまつり』も中止となり、顔を合わせる機会が極端に減っていました。

「コロナで何もできなくなってしまった。でも、何もやらないわけにはいかないということで、観光協会のメンバーで話し合い、旭支所とも相談を重ねた結果、出てきたのが『あさひ照ラス』のアイデアでした。観光協会の会員の方などに出店のお声がけをして2020年9月に第1回目を行いました。」

準備を進めてきたものの本当にマルシェに来る人はいるのか、不安に思いながらのスタートだったそうです。

「花火など何か見たり体験したりする大きな目的があるから、来場者が店に寄るのであって、お店のためだけに誰か来てくれるのだろうかと懸念していました。」

矢作川沿いを走る自転車乗りの皆さんに寄ってもらうためにバイクスタンドを用意したり、チラシを配布したり、インターネットで周知したり、できることをやって当日を迎えたそうです。

蓋を開けてみると、来ていたのはほとんどが地元の方。「思っていたより人手が多く、地域の方が楽しんでいる姿を見ることができました」と浅野さんは振り返ります。

出店者も積極的に参加

2021年1月まで、毎月第3週目の日曜日に開催。月を追うごとに来場者は増えてきました。

「当初予定していた5回を終え、その後の開催についてどうするかを出店者の皆さんと話し合ったのが2月でした。続けていきたい、という声がたくさん聞かれました。」

それまで旭観光協会が中心になってやってきたマルシェの準備は、4月から出店者の方たちがほとんどやってくれるようになったそうです。

「集金させてもらっている出店料の金額から考えて、お店の売り上げが増えてきているところもあるようです。それに何より出店者どうし、お客さんと会話できることがやりがいにつながっているようです」

大学生や移住者など多彩な顔ぶれ

浅野さんにお話を伺った後、歩いてお店を巡ってみました。

カントリーレストラン渓流荘の後藤洋介(ごとうようすけ)さんは、鶏やダチョウなどの串焼きをその場で香ばしく焼いて提供しています。

「出店3回目です。思っていたよりお客さんが多くて、地域外からも来てくれているようです」と教えてくれました。

次に話を伺ったのは、色とりどりの瓶詰めピクルスやドレッシングなどをcarocaroというブランドとして販売している株式会社ワイズの田中都恵(たなかくにえ)さん。

「昨年から株式会社ワイズとして旭地区の加塩町で古民家と農家をお借りすることになりました。こちらに来ている時に回覧板であさひ照ラスのことを知り、ぜひ出店したいとご連絡させていただいて、今回が初出店です。」

商品の棚には、ミネアサヒを原料とした純米吟醸酒の酒粕を使って作ったという酒粕酢が並んでいました。株式会社ワイズは、社会貢献活動の一貫として旭地区で米作りをしています。活動の結果が商品になって地元のマルシェで購入できるのはうれしいことですね。

昨年11月に旭地区に移住してきたというご夫婦のキッチンカー「セラヴィ」は2回目の出店。スパイスカレーや自家製天然酵母の手作りカンパーニュを使ったサンドイッチなどを販売しています。注文した契約農場の有機小松菜を使ったスムージーはほどよい甘さで美味しかったです。

観光協会のテントを手伝っていたのは「あさぷろ」の皆さん。大学生の視点から見た旭地区の魅力をインスタグラムで発信しているグループです。この日は、メンバーの1人がアルバイトをしているお店の商品だというバナナケーキなどを販売していました。

次回のあさひ照ラスは、7月18日(日)。旭交流館主催のイベント「夏のあさひまるけ」と、豊田市社会福祉協議会旭支所ぬくもりの里の「フードドライブ(家庭に眠っている食品を集め、必要な方に届ける活動)」と同時開催するそうです。誰かと顔を合わせて、つながっているという安心感を得られる場。あさひ照ラスは、コロナ禍でとても大事な役割を果たしています。(木浦幸加)


串物を提供するカントリーレストラン渓流荘


セラヴィが販売する小松菜のスムージー


旭で育ったミネアサヒが原料の酢


ロードバイク乗りの姿も多く見られた


大学生グループ「あさぷろ」