移住者受入れのため、自分たちで動く!~暮らしの大見本市&空き家片付け大作戦

人口減少・少子高齢化の波を少しでも食い止めたい。空き家の窓に明かりを灯したい。そんな地元の人の想いが高まり、様々な取組が行われています。春の訪れが感じられる季節に、移住者の受入れに向けた2件のイベントが行われました。

小原暮らしの大見本市

2月24日(日)、「第2回小原暮らしの大見本市」が小原地区大平町にて開催されました。
 大平町のある大平自治区は、人口528人、高齢化率33%の地区です(1月1日現在) 。1 7
5世帯のうち35%はIターンと、他地域と比べて高いのですが、それでも人口の減少や高齢化率の上昇は無視できない速さで進んでいます。そこで、自治区が中心となって、宅地物件、空き家、小学校を見学して回るツアーが企画され、センターは参加者募集の応援をしました。
 一昨年に続き2回目となる「大見本市」には、田舎暮らしへの興味や通勤距離を短くするための空き家探し、豊かな子育て環境を考える方など4組8名が参加しました。
 格安の土地やすぐ住めそうな空き家、見晴らし抜群の道慈小学校を見学した後、「食の交流」が行われ、地元の女性たちが調理した豚汁とミネアサヒの炊き立てご飯がテーブルに並びました。男性陣がこしらえた「おこしもの(※)」もおやつで登場し、地元も交えた子どもたちは甘しょっぱい味に大喜びでした。
 自治区の事を正しく知ってもらうため、地域の紹介や大平町にU・Iターンした若いご家族たちに、田舎暮らしについて質疑応答の時間があり、最後は思い出づくりの体験会として皆で万華鏡を手作りしました。
 地元の方たちは、前回に引き続き参加されたご家族に、「来てくれるだけでうれしい」と声をかけていました。その言葉に、参加者の方は、顔をほころばせていました。
 移住にすぐ結びつかなくても、回を重ねることで関係性が築かれて、やがて成果につながっていくように感じました。


小原暮らしの大見本市では、思い出づくりの体験会として万華鏡を参加者と地元住民で作った。

旭地区加塩町で空き家片付け大作戦

3月24日(日)、『空き家片付け大作戦』が旭地区加塩町で開催されました。
 加塩町のある敷島自治区は、定住促進の先進地区。自治区の定住促進部が主体となって企画をしました。片付け物件は離れのあるとても大きな建物で多くの人出を要する難易度の高い物件です。センターは、片付けボランティア募集の応援をしました。
 「空き家情報バンクローン」で
田舎暮らしを応援している豊田信用金庫の社員が6名、旭地区の私有林にある秘密基地「さくら村」を手伝っている大学生や、子どもなど19名の一般参加がありました。そして何と、田舎暮らしに興味があるということで、はるばる東京からも参加がありました。当日は、地元住民やセンター、行政担当者含め総勢34名の大イベントとなりました。


片付けの前、たくさんの荷物が詰め込まれた部屋の様子

フレコンバックの活用と主婦の分別力が鍵

3回目の「空き家片付け大作戦」となる今回は、フレコンバックを使ってのゴミの分別、グループ分けや役割分担が上手くいき、大変スムーズに作業が進みました。貴重品は事前にリサイクル業者が引き取っていたので、とにかく荷物を運び出すことに注力しました。
 空き家片づけは荷物の運び出しもさることながら、分別がとても大変です。地元の女性陣が分別を担当したのですが、ベテラン主婦の皆さんは仕事が本当に速く、並べられたフレコンバッグにどんどん収まっていきました。そして家主さん自前のユニックが大活躍し、バッグにいっぱいになる度に近くの集積場所に運び出すことができました。今回はお楽しみ企画として、不要となったものの中から「お宝探し」をし、入札するイベントがあり、大いに盛り上がり楽しいひと時となりました。

空き家片付けの五徳

 参加者のアンケートには、「参加させていただきありがとうございました」と多くの方が書いていたのが印象的でした。応援する側、される側の双方が感謝しあう素敵な関係が生まれたのです。
 また、アンケートは、告知チラシに書いた「参加の五徳」①お宝発見②断捨離スイッチが入る③田舎暮らしのイメージがつかめる④地域の人と仲良くなれる⑤社会問題を解決し汗も流して心もスッキリ、の5つのどれもが達成できたことをうかがわせる内容でした。
 「空き家の状態が続いて、長い事ずっと気に病んできました。今日綺麗になって、本当にホッとしました」。作業が終わり皆で振り返りをしていた時に、地元の方が言われた言葉です。良かったと思えた瞬間でした。

モノを溜め込まないシンプルな暮らしを

「空き家片づけ大作戦」は、残された荷物が多すぎて空き家情報バンクに登録できない空き家がある場合、地元自治区などが中心になり企画します。センターはボランティアの募集や告知、片付けのノウハウ提供などで協力しています。
 物置や押入れの多い田舎の家には、想像以上の荷物が入っています。いざ片づける際に家族の方達の大変な労力が予想されます。なるべく物を少なくし、シンプルで豊かな暮らしを目指していくことが大切に思われます。
 今回の移住定住イベントで紹介された物件たちに、あかりが灯りますように。(小黒敦子)