あなたの大切な家。 住み継がれる?それ以外?特集|空き家にあかりを!プロジェクト2を展開

 豊田市は、平成28年3月に山村地域の振興および都市との共生に関する基本方針「おいでん・さんそんビジョン」を策定しました。子育て世代を中心とした移住定住の促進などを重点的な取組とし、持続可能な地域を目指す計画です。
 これを受け、「いなか暮らし総合窓口」として総合的に移住定住のサポートを行うおいでん・さんそんセンターは、同年の8月から「空き家にあかりをプロジェクト」をスタートさせました。
 東京や大阪など大都市に向かって「わが町への移住を!」と呼びかけるのではなく、移住者を受け入れる山村地域へのキャンペーンに力を入れてきました。「移住者受入れスタートガイド」の作成、山村地域向け出前講座の開催、機運を高めるための車用ステッカーの配布、定住委員を後押しするためのポスターの掲示などに取り組みました。
 その結果、平成28年度から30年度の空き家情報バンクを利用した移住実績は、84世帯、212人、年平均は、28世帯で、制度がスタートしてからの7年間の平均17世帯を、大きく上回りました。

空き家にあかりを!プロジェクト2

 今年から取り組む「空き家にあかりをプロジェクト2」もやはり、地域に目を向けます。今年に入り、「私と家族の将来像アンケート」が、足助地区、旭地区の5小学校区において、自治区主体で実施されました。「10年後、あなたの世帯はどうなっていますか」の問いに、「我が家は空き家になるかもしれない」、と答えた世帯が、約30%に上りました。
 合併5町村の世帯数は令和元年10月1日現在、約8000世帯ですから、わずか10年の間に、2400世帯が「空き家になるかもしれない」と言うことになります。
このことを踏まえ、「空き家にあかりをプロジェクト2」では、これから空き家になるかもしれない「家」に着目したキャンペーンを展開します。

住み継がれることの、家の喜びを表現

空き家になった家が、放置されるのではなく、住み継がれることの良さを表したのが、今回新しく作成したポスターです。 住人のいなくなった家に、新しい家族が住み始め、その地域で新生活をスタートさせる。古民家の温かみある台所で料理をする母と娘の様子に、「今度の家族も好きになれそうです。」と家がつぶやいています。

わたしとお家の明るいミライ

 家が住み継がれる。この明るいミライを描くためには、現在まさに山村地域の家にお住まいの方が、最期まで充実した暮らしをすること、安全な暮らしを続けられるよう住環境を整えること、空き家情報バンクの存在について知っていただくことが大切です。
 そこで「空き家にあかりを!プロジェクト2」の一環として、連続企画「わたしとお家の明るいミライ」を実施することになりました。
 映画上映は「エンディングノート」、「ぼけますから、よろしくお願いします。」の2本。講座は「長く暮らせる家と自分の健康づくり」、「人生100年時代の片付け術」の2回です。住民の皆さんに、それぞれのミライを考える機会としていただくことを目的にしています。

「エンディングノート」上映会

10月26日(土)、小原地区の小原交流館ホールで、「エンディングノート」を上映しました。
 熱血営業マンが、定年後ガン宣告を受けるも、真正面から向き合い、最期の日まで生き抜く姿を実娘の目線で追うドキュメンタリー。小原地区在住の方など69名にお越しいただきました。「現実をしっかり受け止め、今後の生き方を考える良い機会になりました」、「涙を出して見させていただきました」、「誰にも来るエンディングの準備を考えさせられました」など、アンケートに想いが綴られていました。


「ぼけますから、よろしくお願いします。」上映会

10月27日(日)には、足助地区の百年草ささゆりの間で、「ぼけますから、よろしくお願いします。」を上映しました。
認知症の患者を抱えた家族の日々を、娘の視点から描き、普遍的な問題として捉えたドキュメンタリーです。足助地区、猿投地区など24名の方にご参加いただきました。
 アンケート結果からは、「認知症になっていく絶望、本人や家族の気持ちが映像を通してとてもよく伝わりました」、「自分の親のことを考えさせられる映画でした。老々介護の様子を見させてもらい大変参考になりました」など、満足度が高いことがわかりました。


今後の講座内容

これから実施する講座についてご紹介します。11月10日(日)には、10時から足助地区の百年草で、14時から小原地区の小原交流館で、講師に(株)斬新社の久保田好正さんをお迎えして「長く暮らせる家と自分の健康づくり」講座を行います。講座の前半では、健康づくりや安全な住環境づくりなど、「元気に暮らす工夫」を考えます。後半では、空き家の活用事例や、放置した場合の事例を知り、家の第2の人生の在り方を考えます。
 12月8日(日)10時から、(一社)実家片付け整理協会の渡部亜矢さんを講師にお迎えし、「人生100年時代の片付け術」を行います。生前整理と遺品整理の違い、気になる家族のコミュニケーション、重要品の整理など、空き家になるのを防ぎ、自宅や実家の片づけのお困りごとを解決するヒントを学びます。
 先着順で受付けをしています。ご興味のある方は、是非おいでん・さんそんセンターまでご連絡ください。
 人も家も必ず歳を重ねます。歳を重ねれば、不具合が出るのは当たり前です。誰もが通らなければならない宿命に、どう明るく向き合えばよいか。住民の皆さんの人生と、お住まいのお家の「明るいミライ」のために、この企画が、少しでもお役に立てることを期待しています。
(文・木浦幸加)