新ウェブサイト「もやいこ 」を公開〜中山間地域で持続可能な農業を営む農家を紹介します
2020年夏。世界中で新 型コロナウィルスが猛威をふるい、人々が新しい生活様式を求められている今日、豊田市の中山間地域では、例年と同じように忙しく田畑で働く人の姿があります。 近年では若者が移住し、自給はもちろん農業を生業とし て暮らす人々も増えてきました。冷涼な気候や清らかな水、健康な大地から生まれる野菜たちは抜群の美味しさです。
持続可能な農を紹介するウェブサイト「もやいこ」
彼らの多くは環境にやさしく、持続可能な農を志してい ます。彼らが生み出す生産物や農へのこだわりを、消費者や 農を志す人たちに紹介するウェブサイト「もやいこ」を立ち上げ7月1日に公開しまし た。
『もやいこ』とは三河の方言 で「分かち合う」という意味。 農の営みを「自然の恵みを分けてもらう」と表現する農家がいます。「自然」と分かち合 い 、「 生産者と消費者 」 、「 いなかとまち」が分かち合う。お互いの在り様に想いを馳せる、そんな取組の一助になるのではと期待してのスタートです。
コロナ禍のスーパーで 起こったこと
そもそもの始まりは、コロナ 禍による自粛生活でした。学校の休校が始まり人々が自宅で過ごす時間が長くなる中で、ある消費行動に気が付きました。 人々が安心・安全な野菜を求めたため、スーパーでの有機・自然栽培といった野菜のコーナーが、夕方には棚が空っぽになることが続いていたのです。お店の方に状況を尋ねると「並べるのに追いつかないのではなく品切れです」と言われました。 おいでん・さんそんセンター には「食と農専門部会」という研究会があり、豊田市中山間地域 で農を個人で営む方々と、情報 交換や先進地視察などを行っています。
部会で聞き取りを行うと、個 人宅配は伸びている一方で、レストランの休業などがあり店舗 へ出荷する分が余るという事態 が生じていることが分かりまし た。それに関しては、おいでん・ さんそんセンターとしてサポー トし、自然栽培の野菜販売に力を入れている「ス―パーやまの ぶ」さんの店頭に並べていただ くこともできました。
農の営みが中山間地域を 未来につないでいく
おいでん・さんそんセンターには中山間地域の農をサポートをする理由があります。 平地と違い傾斜地が多いため 収量は限られ、昨今は獣害にも悩まされています。しかし農を 営む人の存在が脈々と地域社会を守り、 景観や森林の保全にも重要な位置を占めてきました。 農の存在なしでは地域が成り立 たないのです。そして何よりも、人々の大切な食を守っていく必 要があるのです。
家族や個人経営の小規模農家は、栽培から販売まで自分たちで行うことが多いため、発信や営業に時間を多く割けません。 SNSで情報を入手することが多い現在。『もやいこ』では、どんな農家がいるのか、どんなこだわりを持っているのか、どうしたら購入できるかなど消費者に分かりやすくお伝えします。
サイトをご覧いただければ、豊 田市の中山間地域で農を営む方 たちについてお分かりいただけると思います。またこれから農 を志したい方々にも参考になる のではないでしょうか。 消費者の方々には、ぜひ農家 の方々の思いに触れていただきたいと思います。そして愛情たっぷりの野菜たちと出会っていただければ幸いです。
『もやいこ』に掲載を希望される方へ。
ぜひ、おいでん・さんそんセン ター「食と農専門部会」にご参加ください。ご連絡をお待ちしています。(小黒敦子)
もやいこ
https://toyotanou.net