withコロナ〜マルシェゆるり復活

いなかとまちの文化祭「地に足をつけて生きる」トークの様子(左から)洲崎燈子さん(豊田市矢作川研究所)金子潤さん(中京大学スポーツ科学部助教・アスレティックトレーナー)鈴木辰吉(おいでん・さんそんセンター長)

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため愛知県が独自の緊急事態宣言を出したのが4月10日(金)。その影響で外出自粛が求められ、コミュニケーションを楽しむ賑わいのある場の開催が次々に延期や中止になってきました。人々と交わす何気ない会話や、ワクワクするような人、物、出来事との出会いが失われ寂しさを感じていた方も多いのではないでしょうか。

そんな雰囲気に少し、変化の兆しが見られています。『新しい生活様式』と呼ばれる、マスクの着用やソーシャルディスタンス、手洗いの徹底、体温管理などの新習慣が浸透してきたことにより、感染拡大防止に最新の注意を払いながらマルシェが開かれるようになってきました。今回は10月〜11月にかけて開催された3つのマルシェについてご紹介します。

耕Life SDGsマルシェ

10月11日(日)、台風一過、爽やかな秋晴れの下、エコフルタウンを会場に耕Life SDGsマルシェが開催され、ステージ出演者やなじみの出展者など、人との出会いを待ちかねていたように多くの来場者で賑わいました。

台風14号の影響で、10~11日の2日間で計画されたプログラムを1日に短縮しての開催となったマルシェには、矢作川水族館、おいでんエネルギー、豊田森林組合などSDGsを推進する団体やなじみの農園、地元食材にこだわる飲食ブースが出展。


センターのブース


地元の社会福祉法人なども出店

「空き家にあかりをプロジェクト」をPRする当センターの「おうちキャラクターお絵かきコーナー」も子どもたちで盛況でした。2日分を凝縮したステージは、デュオ・ル・リアンや山里合唱団こだまなどのコンサート、笑劇派の「SDGs笑劇」のほか、合同開催となった矢作川感謝祭の「山、川、里、海のトークセッション」、ラジオラヴィートのパーソナリティ松田恵子さんがインタビュアーを担当する「SDGsお仕事図鑑」など、流域のつながりや持続可能な社会をテーマにしたプログラムで構成され、来場者を楽しませてくれました。

「SDGsお仕事図鑑」に登壇された、金谷町で活動する「みんなのお勝手さん」代表の井出敏一さんは、「まちは便利だが居住者の入れ替わりも多くコミュニティが希薄化している。地域みんなで子ども達を育てる拠点づくりにチャレンジしている­­」と、地域の高齢者と子育て世代の新住民との共働事業を紹介。高齢ながら、少年のようにキラキラした目で夢を語る姿が印象的でした。(鈴木辰吉)

「地に足をつけて生きる」がテーマの文化祭 

10月31日(土)、第9回いなかとまちの文化祭が豊田市駅東口広場とよしばとギャザ南広場にて行われ、およそ1000人の方にご来場いただきました。第9回のテーマは「新しい風がふいている」~地に足をつけて生きる~。中京大学スポーツ科学部の助教で、アスレティックトレーナーの金子潤さんをお招きしました。

金子さんは、はだしの役割と動物としての人間のあり方について研究しています。2016年に小原地区に移住し、畑や森の手入れをしながら自然に寄り添う暮らしをスタート。地域の子どもやお年寄りに体操教室を開催し、はだしで身についた身体感覚を伝える活動を展開しています。トークセッションでは、まちなかにいてもできる「地に足をつけて生きる」暮らしのヒントを中心にお話いただきました。

金子さんのレクチャーの元、芝生をはだしで過ごすワークショップが行われました。また金子さんの考案で、とよしばの芝生の上に「足で感じる豊田のいなかとまち」として、木材や石など材質の変化を足の裏で体感できるスペースが設けられました。

体験者からは、「寒いと思ったけど、自然と足も体も温かくなってきた」「足の裏の感覚で素材が全然違うのがわかる」といった声があがっていました。ほか地元農家の野菜販売や薪割り体験など、山・川・森に関わっている個人、グループの26団体が出展し、山里ミュージシャンのライブなど5団体に出演いただき、地元アーティストも参加したライブペイントもありました。会場ではマスクをしながらも久しぶりのイベントを楽しむ姿が多くみられました。自分自身が今を生きることを大切にするだけでなく、次の世代、さらに次の世代が生きやすいようにするために、足元を見つめる機会となったのではないでしょうか。


金子さんによるワークショップ


出店者との交流


ヤギも来場


金子さん考案の木材、石、竹などでできた「足で感じる豊田のいなかとまち」

子育て母が考案の「しもやまるしぇ」

11月15日(日)、日中は汗ばむような陽気の暖かな秋晴れの下、紅葉が色付く下山地区・香恋の館ふれあい広場で「しもやまるしぇ」が開催されました。

「子育て世代が集える新しい交流の場を作りたい」、「下山のファンを増やしたい!」という下山の子育て中のお母さんたちが準備してきました。そしてその心意気に共感した、たくさんの出展者さんたちが会場に並びました。10時の開会を前に多数のお客さまが来場されており、その後も駐車場渋滞が起きるほどの大盛況。人気のパン屋さんは開始30分後には完売し、他の出店者も「もっと商品を持ってくれば良かった!」と言葉が漏れてしまうほどの予想以上の人出に驚きました。

メインステージでは、多彩なステージに耳を傾ける大人と子ども。会場奥には、ドッグランでペットを走らせる人、その側では遊具で子どもを遊ばせる家族連れの姿。あちこちで会話に花を咲かせる人の輪が見られ、買い物以外にもそれぞれに自分の時間を楽しんでいる様子が見られました。

小さい子どもたちとの暮らしの傍らマルシェの準備は大変だったと思います。しかし母親たちの熱い想いを、子どもたちはしっかり受け取ったのではないでしょうか。大人が存分楽しむこと、何よりもそれが大事だと感じた一日でした。(小黒敦子)


快晴の下で開催


実行委員の長坂さん


どの出店も大変な賑わい


地元農家さんも出店