コロナ禍でも「空き家にあかりをプロジェクト2」継続〜YouTube番組と移住促進ショートムービーを制作
空き家にあかりを プロジェクトのこれまで
「いなか暮らし総合窓口」として総合的に移住定住のサポ ートを行うおいでん・ さんそん センターは、平成28年の8月か ら「空き家にあかりをプロジェ クト」をスタートさせました。
東京や大阪など大都市に向かって「わが町への移住を!」と 呼びかけるのではなく、移住者を受け入れる山村地域へのキャンペーンに力を入れてきました。
「移住者受入れスタートガ イド」の作成、山村地域向け出前講座の開催、機運を高めるた めの車用ステッカーの配布、定 住委員を後押しするためのポスターの掲示などに取り組みました。
令和元年度からは「空き家にあかりをプロジェクト2」を実施。これから空き家になるかもしれない「家」に着目しました。
家が住み継がれる。この明るいミライを描くためには、現在 まさに山村地域の家にお住まいの方が、最期まで充実した暮らしをすること、安全な暮らし を続けられるよう住環境を整えること、空き家情報バンクの 存在について知っていただくこ とが大切です。
そこで住民の皆さんに、それぞれのミライを考える機会していただこうと「エンディングノート」、「ぼけますから、よろしくお願いします。」の映画上映会 、「 長く暮らせる家と自分の健康づくり」、「人生100年時代の片付け術」 と題した講座を足助地区と小原地区で開催しました。
移住への興味関心が 高まっている
令和2年度に入り、新型コロナウイルスの影響が出始めました。内閣府が5月下旬 から6月上旬に実施した調査では、東京圏に暮らす 20 代の約3割が地方移住への希望が「高くなった」か「やや高くなった」と回答しているそうです。
豊田市でも山村地域移住への興味・関心が高まっている傾向が見られます。豊田市役所地域支援課の調べによると、山村地域移住情報バンクのホームページへのアクセス数、同バンクへの利用者登録数は、前年度に比べて多くなっているそうです。また実際に同バンクを通じて移住した人の数はどうかというと令和2年4月から 12 月末までの8ヶ月間の移住者数が 69 人、移住世帯が 37世帯でした(地域面談で入居が決定した件数、移住ではない事業利用する件数も含む)。こちらも昨年度の年間実績、移住者数 67 人、移住世帯 25 世帯と比較してみると、すでに超えていることが分かります。
地域支援課の担当者によると、「移住希望の高まりに比べて、空き家情報バンクへの登録数の伸びが少ないのが課題です」とのこと。センターでは、人を集めることを避けながら、「空き家にあかりをプロジェクト2」を継続していくための企画を考えました。
家主さんの悩みを解決 YouTube番組
一つは、YouTube番組「家主さんの悩みを解決!空き家活用のススメ」の制作と配信です。
空き家が貸し出されない理由として、家主さんが悩みを抱えていることが挙げられ、それが解決することで、登録物件が増加することが考えられます。そこで、そんなお悩みに一問
一答していくのが、このYouTube番組です。「そもそも古い家を借りる人がいるのか」、「仏壇があるから貸せない」、「家を大切にしてくれる人に貸したい」、「貸さずにいるとデメリットがあるのか」などのお悩みに対して、その分野に通じたゲストが回答していきます。
家主さんに代わってゲストにお悩みをぶつけるのは、エフエムとよたのパーソナリティーとしても活躍している里園侑希(さとぞのゆき)さん。ゲストには地域問題研究所の加藤栄司(かとうえいじ)さん、名古屋大学大学院環境学研究科教授高野雅夫(たかのまさお)さん、敷島自治区在住の安藤征夫(あんどうゆきお)さん、税理士の牧野昌広(まきのまさひろ)さんの他、市役所の職員なども登場します。一つの番組は5分程度、2月中旬から毎週1本の配信を予定しています。詳しくは、センターのホームページでご案内しますのでご注目ください。
移住促進 ショートムービー
もう一つは「移住促進ショートムービー」の制作です。いなか暮らしを考えている方に、豊田市にも山村地域があることを知って欲しいと企画しました。このムービーでは、足助、旭、下山、小原、稲武地区から1家族ずつ、実際に空き家に移住してきた方に登場してもらっています。
「一目ぼれした家に暮らす大工」、「古老とつながる料理屋」、「山のアトリエの花師」、「人をつなぐ庭師」、「山里を守りたい脱サラ夫婦」、それぞれに魅力的な暮らしを送る皆さんのインタビュー風景や、ドローンで撮影したお宅の様子が分かるショートムービーです。こちらは現在制作真っ最中につき、完成についてはホームページやフェイスブックページでお知らせします。コロナ禍だからできないのではなく、できることを考えた結果の2つの企画です。どうぞお楽しみに!(木浦幸加)